エニアグラム〜3つのセンター

 

 

エニアグラムでは、人間には3つの主なエネルギー・センターがあると考えます。

「3つの知性」ともいいます。

 

1.腹/本能センター

2.心/フィーリング・センター

3.頭/思考センター

 

9つのタイプは、3つのセンターのどれかに分類されます。

 

 

● 本能グループ/タイプ8・9・1  Instinctive Center

本能センターに属するタイプは、本人が意識しているいないに関わらず 、「腹の感覚」ないしは直観、身体感覚によって物事を判断する傾向があります。頭で考えたり、迷ったりしても、最終的には直感的に決断します。

 

また、非常に知的な人であっても、抽象的・純粋思考よりも、自分の実感とつながった思考を好みます。好き嫌いがわりとはっきりしており、頑固(がんこ)になったり、本能的感覚をときに信じすぎて、間違った判断をすることもあるでしょう。このセンター特有の問題となる感情は、自覚の有無に関わらず「怒り」です。

 

特有の時間感覚として、今、現在のことが一番リアルであり、あまり先のことを考えたり過去のことをいつまでも考えていることは、ありません(むろん状況によって、未来や過去のことを考えざるを得ないときもあります)。

 

本能センターが本来の機能を果たしている場合は、存在感や安定感があり、落ち着いていて地に足がついています。そして生きる喜びと幸福を味わいます。バランスがとれていないときは、自分の意志とは違う現実への抵抗からくる緊張やコントロールが、身体にあります。

● フィーリング・グループ/タイプ2・3・4 Feeling Center

次に、フィーリング・センターに属するタイプは、感覚的で、意識・無意識を問わず、自分が人からどう見られたいかということがとても重要です。人から関心を得るために、特定の自己イメージを呈示したいという欲求が強くあります。

 

自らのアイデンティティは、これが自分らしく感じるという感覚に根ざしており、感覚とは移ろいやすいものである以上、しっかりした安定感がもちにくいといえます。このセンター特有の問題となる感情は「恥」です。こうありたい自分のイメージと実際の自分との落差が、恥と罪悪感を生みます。

 

特有の時間感覚は、過去になります。なぜなら自分らしさのイメージの源泉は、過去の体験だからです。タイプによって内容が異なりますが、たとえば、自分が何をしてあげた(タイプ2)とか、何を達成した(タイプ3)とか、どのような美しいもの 、深いものに接していると、自分らしい個性を感じることができるか(タイプ4)など、そういった記憶の集積です。

 

もちろんこういった記憶は誰にもありますが、フィーリング・センターの人たちのアイデンティティの中心的な要素を占めているのです。このセンターが本来の機能を果たしているときには、あるがままの自然体で自己表現できる自由さを感じます。また自分自身や他の人、世界との、豊かで繊細なつながりを感じます。そして何が真実であるかを、見分け、受け入れる力をもっています。バランスがとれていないときは、ありのままではなく、イメージの自分を見ています。

● 思考グループ/タイプ5・6・7  Thinking Center

最後の思考センターに属するタイプは、これから起こることへの不安に対応しようとして、予測や分析を行い、計画を立てます。物事を解明して、安心し ようとします。何かに対応しようとするときに、思考が先行しがちです。

 

さまざまな考えが浮かびますが、それらの中からどれを選べばいいか、迷ってしまいます。思考力に加え、直感力や決断力が必要です。すぐれているところは、目先のことだけでなく、将来へのヴィジョンをもつこと、観察力があること、調べる能力があること、そして抽象的な概念や思考になじみやすいということ。

 

特有の感情の問題は「不安」であり、時間感覚は、未来(これからのこと)です。このセンターが本来の機能を果たしているときには、せわしない思考よりも、深い静けさの中からくるインスピレーションを感じます。深い平和があれば、自然に選択できます。これからのことを計画したり、解明しようとしなくても、ちょうどいい洞察が訪れるのです。  

※この説明は、リソ&ハドソンの考えをベースにしています。

 

 

 

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