2021年賀写真

 

 私たちシープラスエフ研究所(略:C+F)の活動は、昨年で33年(前身を含めると41年)を迎えました。ティム・マクリーンが創設者の吉福伸逸から代表を引き継いで以降、今年で32年となります。個々人が人生を歩む上で、良質なこころの指針との出会いがいかに助けとなるかを個人的な体験からも実感し、活動を続けています。

 2020年は、世界的パンデミックというきわめて深刻な状況が発生しました。さまざまな困難や喪失に私たちは直面しています。それは同時に、自分にとって何が本当に大切かということに向き合い、人と人のつながりを深める機会にもなっています。

 エニアグラムの思想家グルジェフは、自然現象や人が、重大な局面における何らかのショックをきっかけとし、いかに進化・成長するかについて語っています。このようなショック・ポイントは、性格の自動的反応や習慣的パターンを超えて目覚め、可能性を広げる契機ともなります。

 このパンデミックの影響は2021年以降も続き、社会や文化の底流で大きな変化が展開されていくでしょう。それがどのようなものかを予見しつつ、それぞれの場で問題や課題、そして可能性に取り組んでいる方々に対して、こころの指針や気持ちの支えとなり、前向きな変化を生み出すことができる優れた考え方や効果的な方法をこれからも精選して紹介していきます。

 ひとりひとりが尊重される場で自由に探求できることで、自分自身を見つめ、癒し、可能性を広げ、成長していけるよう、今後もさらに充実した活動にしていきます。おかげさまで多くの方々に関心をお寄せいただき、応援していただいて、大変充実した内容となっていることを、心からありがたく思っています。

 昨年はオンライン化により、充実した活動を継続することができました。今年はオンラインのワークショップを先行した上で、リアル(現地集合)開催が可能になりましたら、追加してゆきます。引き続き、エニアグラム、そしてバイロン・ケイティ・ワークという2つの分野を中心に、体験的ワークショップを提供してゆきます。今年は、新しいワークショップ(フォローアップを含む)の企画も進めてゆきます。また、経営者や企業・団体向けの研修も実施予定です。

 エニアグラムは、もっとも正確で詳しい心の地図とも言われ、世界的に高く評価されてきました。深い自己理解や他者理解を可能にし、自己成長や人との関わりにおいて、多大な助けとなってくれます。

 そしてバイロン・ケイティ・ワークは、シンプルな手法ながら効果が高く、視野を広げて思考をクリアにし、ストレスや苦しみから解放します。前向きな選択や問題解決にも導く画期的な方法として、世界的に大きな反響を呼んできました。

 経営者を対象とする研修に関しましては、ティム・マクリーンは長年、世界最大規模の経営者団体において公認ファシリテーターを務めています。この団体では、「経営者としての成長は、人間としての成長である」という方針で研修を実施しています。引き続き、変化・成長を促すサポートをしていきます。

 企業など組織向けの研修は、役員向け研修、階層別研修、部門別研修などです。それぞれの組織の状況やニーズを踏まえ、もっとも重要な基盤となる信頼関係構築やコミュニケーションの深まりを促すと共に、リーダーシップの育成や風土改革、メンタルケアなどに役立つ研修を提供。その組織のニーズを踏まえ、「エニアグラム」、「リーダーシップ・サークル」、「バイロン・ケイティ・ワーク」、「傾聴」、「コーチング」などの考え方や手法の中から選択して、プログラムを構成します。

 企業研修においては、役割としてだけではなく、ひとりひとりの人間として尊重されることで、信頼関係や可能性を広げていけるような文化が醸成されるよう、サポートさせていただいています。単発の研修もありますが、継続的に関わらせていただくケースもさらに増えており、より効果的で総合的なサポートが可能となっていることを、うれしく思っています。

 参加された方々の確かな良い変化に接することが、私たちの活動の原動力です。また、受講されている皆様のおかげで、真摯かつ温かい雰囲気の場を保つことができていることを、大変ありがたく思っています。

 私たちはこれからも、それぞれの場で懸命に生きている個々人が、自らの力を高め、希望を見出し、新しい可能性を生み出していけるような機会やつながりを提供し、支援していきます。

 国内でも世界でも、私たちはさまざまに困難な問題に直面していますが、自分自身の取り組みと、それを支えるつながりを通じて、地に足をつけて新しい可能性を開き、社会や地球環境のより健全で創造的な発展に貢献できればと思います。そのような私たちの試みに加わっていただけることを、心より願っています。

C+F研究所 ティム・マクリーン、高岡よし子、守屋智一 

     
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